2010年2月16日付けasahi.comはロンドン発として、
『英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は16日、ビートルズゆかりの地として知られるロンドン北部の「アビーロード・スタジオ」 が売りに出された、と報じた。建物とともにブランド名も売られる可能性があり、価格は数千万ポンドになると予想している。』と伝えている。
スタジオを所有していた英レコード大手EMIグループは2007年、経営難に陥って英系投資会社に買収された。FTによると、投資会社による再建も困難 をきわめ、資金繰りのためスタジオ売却が決まったという。
EMIは1929年に建物を購入、スタジオにつくりかえた。ビートルズが頻繁に使い、1962~69年に作った曲の9割が録音された。ビートルズ最後の アルバムは「アビーロード」と題され、スタジオ前の横断歩道をメンバー4人が歩くジャケット写真はあまりに有名。観光客が絶えない人気スポットとなっている。
しかしスタジオは使用料が高いため、安価で新しいほかのスタジオに押され気味だった。


音楽ファンにとってEMIのロゴとアビーロードという響きはとても懐かしくて、色々なことが思い出される。
もちろん、昨年リマスター盤が大ヒットとなったビートルズの60年代がもっとも有名だろう。70年代になっても、例えば72,73年にはピンク・フロイドの「狂気」という革新的なアルバムがここで制作された。
ビートルズの「サージェント・ペッパーズ・・・」も、そうだが、ポピュラー音楽によって、時代を切り開いた聖地ともいえるところなのである。
それが、親会社の経営難で売却されるというのは、近年の音楽業界の不振ぶりを物語るようで、寂しい思いがする。
しかし、音楽ファンの記憶に留めるためにも、その建物と名前だけはこれからも残して欲しいと切に願う。